魚山本あき／哀しみ模様

日立システムズは2012年5月29日、ホテル業界向けSaaS 型基幹業務システム「HIROOM/WEB」（ハイルーム/ウェブ）サービスを開始した、と発表した。
HIROOM/WEB は、日立システムズの導入型ホテル総合管理システム「HIROOM」を、宿泊関連機能に特化した SaaS 型サービスとして提供するもの。導入型 HIROOM と比べると、迅速にサービスを開始でき、運用コストを約55％削減できるという。
最近のホテル業界では、宿泊に特化した低価格のビジネスホテルなどが増加、価格競争が激化している。このようなホテルでは、少数の従業員で多様な業務に対応しなくてはならず、運営を効率化が必要となる。また、宿泊特化型ホテルの多くはチェーン展開しており、コストを抑えつつ、チェーン店舗間での顧客情報のリアルタイム共有ニーズが高まっている。
日立システムズは、チェーン店舗が必要とする顧客/宿泊情報を自社データセンターの仮想環境で集中管理し、各チェーン店舗からインターネット VPN でサービスを利用、情報共有、分析できる SaaS 型ホテルシステム HIROOM/WEB サービスを開始した。
HIROOM/WEB は、Web システムでありながら従来のクライアント/サーバーシステムの高い操作性を実現するリッチクライアント プラットフォームを採用しており、マウスレスで操作できる。
ホテル側はサーバーなどの準備や管理が不要で、PC とインターネット接続環境のみで利用できるため、新規導入やリプレースはもとより、新店舗の増加にも対応できる。
同社は、日立グループのクラウドソリューション「Harmonious Cloud」のもと、主力事業として強化中のクラウドサービスのひとつとして HIROOM/WEB を拡販、周辺サービスおよび BPO（ビジネス プロセス アウトソーシング）を含め、2015年度末までに約50億円の売上を目指す。